FP合格率&難易度のウソ、ホント

年金業務で重なる社労士は難易度が高いとされますが、深く学ぶ勉強方法を得意とする人や、記述式が苦手な人には、出題範囲が広く、記述式の2次試験があるFP2級試験の方が大変に感じるでしょう。

FPと社労士、勉強方法の方向性の違い



FPは「相談者の夢や目標がかなうように一緒に考え、サポートする専門家」(参考URL:日本FP協会)なので、目の前の相談者という具体的な人物の夢や目標をかなえさせるという実践的な職業です。

一方、社労士は「労働及び社会保険に関する法令の円滑な実施に寄与するとともに、事業の健全な発達と労働者等の福祉の向上に資すること」を目的(参考URL:全国社会保険労務士会連合会)にしているので、若干労働法の難しい議論も必要になりますが、事業や労働者という具体的な存在の福祉を向上させるという実践的な職業です。

つまり、両者は、具体的で実践的という方向性は同じで、勉強方法の方向性も同じということになります。

FPの分野はライフプランニング、リスク管理、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業継承、そして実技試験で出題される中小企業主資産相談業務の7分野です。

一方、社労士は労働基準法、労働安全衛生法、労働者災害補償保険法、雇用保険法、労働者の保険料の徴収に関する法律、健康保険法、国民年金法、厚生年金保険法、労務管理その他の労働に関する一般常識、社会保険に関する一般常識の10分野にのぼりますが、労働関係法と社会保険法の2分野にまとめることができます。

どちらも汎用性が高い資格ですが、FPの方がより広いと言え、広く浅くという勉強方法を採る必要があります。

FPと社労士、テキストの違い



FPのテキスト

みんなが欲しかった!
FPの教科書 2級・AFP 2017-2018年
滝澤ななみ著 TAC出版 560ページ
’17~’18年版
最短合格 2級FP技能士
きんざいファイナンシャル・プランナーズ
・センター著, 編集
きんざい 496ページ
うかる!
FP2級・AFP 王道テキスト 2017-2018年版
フィナンシャルバンクインスティチュート編集 日本経済新聞出版社 460ページ

社労士のテキスト

みんなが欲しかった!
社労士の教科書 2017年度
TAC社会保険労務士講座編集 TAC出版 1084ページ
2017年版
加藤光大の社労士合格レッスン 基本書
加藤光大著 住宅新報社 1078ページ
2017年版
うかるぞ社労士 基本テキスト
秋保雅男著 週刊住宅新聞社 970ページ

市販のテキストを比較すると、テキストが1000ページほどある社労士は、2倍程度の分量を学ばなければならないのがわかります。

FPのテキストで「公的年金制度の老齢給付は、受給資格を満たし一定の年齢に達した時に受け取ることができる年金である。」(『FP技能士検定試験2級集中レッスン』田中進一監修:成美堂出版)と説明されている部分と同じ内容が、社労士のテキストでは「次の要件を満たすものが、65歳に達したときに支給される。」(『うかるぞ社労士基本テキスト』秋保雅男監修:週刊住宅新聞社)と説明されています。

FPでは「受給資格」と普通の日本語になっているのに、社労士では「要件」という法律用語が使われています。要件と用件は別の言葉で、普通に使われる用件は「用事」のこと、要件は「一定の法律効果を生じるために要求される事実」のことです。

文字数は社労士の方が少ないにもかかわらず、法律用語を頭の中で変換しなければならないので、FPより多くの情報を扱うことになります。

テキストのページ数が2倍もあるうえ、日本語の難易度でもFPを大きく上回るので、社労士の方が圧倒的に難しい試験になります

FPと社労士、試験形式の違い



FP2級試験 社労士試験
試験時間 学科120分 実技90分 選択80分 択一210分
解答形式 4択・記述 5択・多肢選択
合格点 60問中36問 合格発表日に公表
記述式試験の有無 有(実技は記述式試験)
個別合格の可否
合格率 学科25%程度 実技3~5割 5%程度

FP2級試験は学科試験が4択と、5択試験が多い資格試験の中では易しい部類になります。しかし、実技試験が記述式試験で、計算させられることを考えれば、比較的難しい試験形式になります。学科と実技両方合格するための合格率は1割程度なので、簡単な試験ではありません。

社労士試験は試験時間が290分と長く、個別合格もなく、合格率が5%と低くなっているので難関試験の一つとされるのもわかります。しかし、記述式試験がないため、比較的難易度の低い試験形式と言えます。



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