2級合格率「30%」のカベ
有利な条件で合格している人が多いのも事実
FP試験に挑戦される方の中には、「資格を取得して仕事に活かそう」と意気込まれている方もたくさんいらっしゃると思います。
実際にFPの取得をきっかけに、専門家として大きく飛躍したというケースも珍しくありません。
FPの場合、合格率30%ほどと言われる2級試験にパスすることで初めて、その知識が仕事上で使えるレベルとみなされます。
FPの場合、取得することで企業に勤める、もしくは独立するといった幅広い選択肢が用意するわけですから、FP2級の合格率30%程度であれば「よし、頑張ろう!」と思えるかもしれませんね。
FP2級の合格率30%を見事クリアした合格者の中には、すでに実務経験を有している人、以前の試験で学科、もしくは実技を合格している免除制度利用者なども含まれています。
これらの受験生は、まったくゼロからこの資格にチャレンジする初学者よりもぐんと有利になるわけです。
よって、もしもアナタがFP関連の知識を持たず、受験も初めてという状況であれば、当然のごとくFP2級の合格率は30%以下となるのです。
前項のお話と重複しますが、FP試験には合格率だけで安易に判断できない、難しさがあります。
合格率が高いから自分も合格できる、と思い込むのは危険です。
一般的な国家資格の中では、FPの合格率30%というのは比較的狙いやすい部類に入りますが、初学者にとっては合格率30%の試験ではありません。
だからこそ、信頼の置ける学習カリキュラムや教材で、確かな勉強を実践していく必要があるのです。
合格率は気にしすぎてもよくない
FP2級学科試験の直近6回(2年分)の平均合格率は、金融財政事情研究会の試験では22%、日本FP協会の試験では40.4%。
日本FP協会の試験の「40.4%」という合格率は、かなり、というより、ものすごく高いです。
「でも、合格率40%っていうことは、100人中60人は不合格なんだろう?」
そう、その通りです。
しかし、資格試験全般に言えることだが、こうした試験を受ける人は、全員が全員、きちっと勉強してくるわけではありません。
資格試験を受ける人の中には、
- ろくに勉強してないけれど、とりあえず受けてみる人
- 会社からこの試験を受けろと言われたから、仕方なく受検する人
- 友達に付き合って受けに来た人
- 記念受験に来た人
・・・というような人が、相当な数、混じっているという現実があります。
更に、FP試験というものは、会社命令で受検する人が相当多いという情報も。
「×級FP技能士」の資格が、社内の昇格の条件になっていたりする会社もあるのです。
また、受検申込書だけを出して、本試験には来ない人も多いです。
だから、合格率=難易度だと思わない方がよいということです。
私感ではあるが、「合格率20%」という数字があったら、現実の合格率は40%~60%くらいだと思ってもよいと思います。
FP試験の合否を分けるのは
それは、勉強量です。
FP2級試験には、難しい応用問題もなければ、いじわるなひっかけ問題もありません。
「素直」といったら語弊があるかもしれないですが、ストレートな問題が大半です。
こうした試験に対処するには、受検生の側も、ストレート勝負が一番。
つまり、コツコツと勉強すればよいだけなのです。
FP2級試験には、ある一部の専門職だけが知りうるマニアックな情報も不要で、秀才の思考力を要求される出題もありません。
勉強量がそのまま答案用紙に反映される試験です。
だから、万が一不合格でも、それは今回の勉強量が足りなかっただけのこと。
次回の試験に勉強量を加算して臨めば、今度は合格できる可能性が格段に高くなっているはずです。